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わたしたちは、自律した「学び」をテーマに活動をしています。

学ぶことは、これまでの様々な人々が蓄積してきた知恵を取り込み、活用することだと思います。学び直しはキャリアアップや転職等の機会とともに話題に挙がっているように思いますが、衣食住の変化、価値観の変化でも必要なことだと考えています。

現在、日本には、多くの図書館があり、多くの資料があります。またインターネット上にも様々な情報や活用できるオープンデータ等があります。 しかし、地域や特定のジャンルの情報は、必ずしも多くの人々に必要というわけではなく、そもそもネット上に公開がされていなかったり、あってもデータベースが古くなり更新されないことや、個人の努力等で支えられている場合もあり、継続的に、安定して提供できているものばかりではありません。また、新たにオープンソースソフトウェア等を活用し、データベースを構築しようとしても、一定の知識と技術力がなければ難しく、 さらに、どれだけ資料やデータがあっても「誰もが」必要な情報を探し出し、理解し、活用につながらなければ、いずれ失われてしまうでしょう。

そこで、民間で非営利だからこそできる範囲があるだろうと考え、情報の生産、流通、整理、活用、保存といった様々な段階に携わっていきたいと思いました。具体的には、図書館を運営し、データベースの作成・支援・公開や生活や独学に必要な文章読解、情報検索、整理、学習スペース等の支援、レファレンス等を行っていきます。

また、古書の買い入れや新刊・古書販売を通して、価値観が人から人へ渡る場をつくることや、これまでの図書館司書としての経験を活かして、図書館関連団体の支援、司書個人への支援にも取り組んでいきます。

わたしたちは、誰かへの「支援」を、雨に濡れないように傘を手渡すようなことだと思っています。傘を手にして向かう先は人それぞれですが、みなさまの一歩を応援したいと思っています。

一般社団法人 学びの文庫
代表理事 小林晴子